- 2015年1月20日
-
第3回:日本酒の「蔵元」 ~蔵元訪問「寒造り」体験~を開催しました。
日本酒マイスター講座(全4回)
第3回:日本酒の「蔵元」 ~蔵元訪問「寒造り」体験~を開催しました。
この日本酒マイスター講座は単独受講でき、NBM本科受講生や、弊社店舗のミッドタウン内THE COVER NIPPONで興味をお持ちの方がご参加下さいました。
参加者13名のうち、11名が女性です!
スタッフもこの日をとても楽しみにしており、待ちに待った「蔵元訪問」でした。
訪問した先は、江戸元禄年間創業で300年以上の歴史を誇る銘酒「甲子正宗」の蔵元「飯沼本家」です。
千葉県は成田空港にほど近い、印旛郡酒々井町にあります。
身が引き締まるような凛とした気候でしたが、すがすがしい晴天でした。
趣のある正面入り口を入ります。
敷地内を歩き進み、仕込みに使う建物の中に入らせていただき、
蔵元「飯沼本家」の歴史や取り組みを社長から直接お伺いしました。
そしていよいよ、白衣をまとって実際の仕込み部屋の見学が始まります!
仕込みの工程を順に見学。
まずは、大釜でお米を蒸すところから。
蒸しあがったお米を間近で見学し、少し試食しました。
精米後のお米なので普段私たちが食べるお米より小さく丸く、硬めでした。
こちらの仕込み作業場全体は、
麹のにおいや、日本酒のにおい、蒸されたお米の蒸気などが混じった、日本酒好きにはたまらないかぐわしい香りで満ちています。
蒸し上がったお米を適温まで冷ますための機械へ運ぶ、お手伝いをしました。
その蒸されたお米を、ベルトコンベアを使った機械で動かしながら冷まします。
そしてその適温になった蒸米に「麹菌」をかけ、2日間寝かせます。
杜氏がしばしば様子を確認していました。
室温は約30度に保たれており、
大切に手をかけているんだなあと感じられました。
そして仕込みタンクで発酵させます。もろみが生きている音が、聞こえてくるのです!
発酵が完了すると、この巨大な機械で漉します。巨大な加湿器のフィルターのようでした。
この部屋全体が冷蔵庫のように冷やされていて、
発酵したての原酒を低い温度で漉すことにより、
より新鮮な状態でお客様のものと届けられます。
「飯沼本家」のように、ここまで品質を保つために手をかける蔵元は少ないそうです。
昔はこのような機械で漉していました。
現在横から圧力を加えて漉すのに対し、
こちらの旧式のものは上から押して漉します。
このように、現在の使える技術をうまく取り入れながら、
伝わる技法の残すべきところは残し、
時代とともに進化している現場だと感じます。
下の写真は、大吟醸などを作る部屋です。
今回は前日にちょうど仕込んだそうです。
日本酒を作る工程を丁寧に説明してくださった杜氏の山口さんです。
「麹菌」のおかげでしょうか、お肌もつるつるです。
楽しみにしていたお昼タイム!
要予約の女将特製の「まがり屋のお弁当」です。
日本酒も5種類が並び、みんなで盛り上がって飲みました。
そして午後は、オリジナルラベルを作りました。
本日仕込んでオリジナルラベルの貼られたお酒は、
約1か月後に弊社東京ミッドタウン内店舗「THE COVER NIPPON」に届きます。
モノづくりの現場で携わる人から直接話を聞いたり、
取り組む姿勢に接することができた貴重な機会でした。
本日、「飯沼本家」ならびに日本名門酒会の方から、
日本酒の業界は、モノづくりのほかの業界と比較すると世代交代や技術革新がうまくできているとお聞きしました。
現代の技術を上手に取り入れながら、
昔の味の復活、技術の継続、女性の後継者の誕生など、随所に見られます。
他の業界でも倣うべきところは取り入れつつ、
日本のモノづくりを元気にしていかねばと、改めて感じた1日でした。
【ご興味のある方は是非、講座についてご覧ください】
https://www.nipponbrand.org/
【日本名門酒会についてはこちら】
http://www.meimonshu.jp/