売るためのモノづくりではない、お客様や自分自身が豊かになるモノづくり
有限会社 みずのかぐ 代表取締役社長 水野照久さん (1期生)
名古屋で家具店を経営しています。この講座のことは会社としてのお付き合いがあったことから知り、受講しました。 普段は店舗経営に忙しく、改めて産地のことから学びたいと思ったことが大きな理由です。講座を通じて一番痛感したことは、「モノというのは作り手はもちろん、流通に関わる人なども含め、多くの想いを持った人の手を経て私たちのもとに届けられている」ということ。ある意味当たり前のことですが、普段店頭で忙しく販売していると、そういう部分がなかなか意識することができなくなってしまいます。講座ではデザイナー、流通、学芸員の方など、いろいろな立場からの話を聞くことができたことで、もっとそこを考えるようになりました。モノが生まれる経緯を理解しないことは、自分達のことを理解していないのと一緒だということを。
言葉として一番心に残ったのは、日本茶の講座で先生から教えていただいた“一期一会”。言葉としてはもちろん知ってはいましたが、お茶会での一期一会は、「そのとき、その人と飲めるお茶はこの一回限り。そのために命がけでおもてなしをする」という「心」。自分たち販売する者も、ここまでの気持ちを持っていないといけないんだと強く思いました。
日本で丁寧に作られているモノは、やはり実際の生活の中で使っていくことが大切だということも再認識しました。私には子供がいますが、小さいうちからそういったモノに触れ、使っていけば、大人になったときにおのずと日本のモノづくりを守ってくれるようになると思います。そうやって未来へ繋げていくことが大切なんですね。
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