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みんなが使いたくなるような生活のシーンを
創造・提案し、職人の仕事を作り出す
家具デザイナー・インテリアライター(All About) 
土橋陽子さん  16期

ミルクタイムライトの写真
*夜の授乳時に赤ちゃんを起こさない月明かりのような提灯照明。岐阜の老舗提灯メーカー・浅野商店さんとのコラボ

何事を学ぶにも、その道の第一線の方が話される言葉は生き生きと現代を生きる私たちに「自分の出来る事は何だろう?」と考えさせてくれるきっかけを与えてくれます。ニッポンブランドマイスターは、日本特有の素材や技術に特化しつつ「漆」「染色」「陶芸」等々と多岐にわたって〈現代まで繋がる歴史や文化〉を学ぶ事が出来るので、織物の縦糸が時代ならば横糸に様々な分野が折り重なって行くように、回を重ねる毎に〈日本人の毎日の暮らしでの美意識〉にたいしての理解を自分なりに深めて行く事が出来ます。そして、自分の言葉でその魅力を語りたくなる素晴らしい講座です。

土橋陽子さん

今だから言えますが、ニッポンブランドマイスターを実際に受講するまでには幾つかのステップを踏む必要がありました。趣味で続けている茶道のお仲間同士の会話内容が気になるけれども用語が分らなさすぎて、布のお話をしているのか、書のお話をしているのか、器の話をしているのかさえも分らないでおりました。そこで〈THE COVER NIPPON〉で買い物をした際に頂いたニッポンブランドマイスター講座の多岐にわたる内容のパンフレットがずっと気になってはいました。でも歴史の授業みたいだったらどうしよう?と、次の一歩を踏み出せずにおりました。受講の決め手は、All aboutの記事内で「おりん」を取り上げさせていただいた際、親切に対応してくださったPR担当の〈メイド イン ジャパン〉への熱い想いをお伺いして、私自身も共鳴するとともに役割を感じたことが挙げられます。

イデー自由ヶ丘店での子供のワークショップの様子
*私のデザインした照明のシェードを組み立てています

職業柄、世界中のデザインの中から「心地よい住まい方」に相応しいモノ選びの視点について、記事を通して皆さんに伝える役割を担っております。その中で〈日本らしい〉良さを、客観的に表現する言葉を持ち合わせていない事に気がつきました。機能面だけでしたら、日本で作られた物は素材と気候が合っているから長持ちする、傷んでも職人さんにメンテナンスしてもらえる環境がある、輸送費用がかからないから金額に対して質のいいものが手に入るという利点を挙げる事が出来ます。ですがそのような理屈では言い表せない、現代まで続く文化がかたちづくってきた心地よさの理由を、受講を通じて客観的に捉え直す作業をしています。

funpunclockの写真

日本の物には「用の美」から作られ多くの人に使われてきている理由のあるカタチと、それを作り出す技術の素晴らしさ、四季に根ざした美意識の細やかさがあります。技術を伝え守らなくては伝承することが非常に難しい状況にあるという事実は、逆にいえば「みんなが使いたくなるような生活のシーンを創造し、提案し、職人さんの仕事を作り出す」知恵を持っている人が、伝統を作り出すのには必須だということです。その役割を担う知恵のある生活者、次世代に日本の良さを伝える母親でありたいと思っております。また、職業としては現代の〈用の美〉を探し当て紹介するライター・デザイナーとして意識していたいと思っている次第でございます。

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