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「白洲塾第3回Restaurant TOYO」開催

2018年7月20日(金)
「白洲塾第3回Restaurant TOYO」開催

3回シリーズの「白洲塾」いよいよ最終回です。
会場は東京ミッドタウン日比谷の「Restaurant TOYO Tokyo」。



「東京ミッドタウン日比谷」は文化・伝統・芸術の発祥の地である日比谷に
2018年3月オープンした、六本木の「東京ミッドタウン」の姉妹店です。

「白洲塾」第1回は、日本の文化に大きな影響を与えた中国をリスペクトして
日本を代表する中華料理「Wakiya(一笑美茶棲)」で開催しました。
第2回は、日本の老舗料亭金田中の新たなコンセプトの店「茶洒 金田中」。
第3回は、未来に向けて世界に発信をイメージして
西洋と東洋の融合と調和がコンセプトの「Restaurant TOYO」です。



オーナーシェフの中山豊光氏は、日本やフランスでのフレンチレストラン、
そしてパリの本格的な日本料理店を経て
世界的ファッションデザイナー高田賢三氏の専属料理人を長く務め
2009年パリに「Restaurant TOYO」をオープン。



フレンチの影響を受けた和食をフレンチスタイルにて提供。
料理は新鮮な食材を使った上品な味付け
一皿が少量で、品数多く楽しめるということから
女性やファッション業界の方々にも人気を得ました。
パリ内外のメディアにも取り上げられることで予約が取りづらい名店として注目を集めています。

本日は、いつもはパリ本店にいらっしゃる中山オーナーシェフが来日中。
大森シェフとお二人で対応して頂きました。



食材はその日の朝仕入れ、どう調理するか決めるとのこと。
新鮮な食材、そして季節を感じる食材に拘り
旬な食材を通して、季節の移ろいを感じてもらいたいとの思いがこもった料理の数々。





前回、白洲先生と話題になった
「都会暮らしでどう季節を感じることができるか・・・」
のひとつの回答かもしれません。

白洲先生は冷凍食品を食べないそうです。
食材を食べているのではなく「旬」を食べているのだから
季節と調理の仕方を愉しんでいる。
今、穫れないもの、ないものは諦めるとのこと。



「Restaurant TOYO Tokyo」で使われる陶器のお皿は
全て佐賀県有田焼の「カマチ陶舗」に特注したものです。



「カマチ陶舗」は、伝統を意識しながらも、革新的でモダンな世界観を生み出し
色、紋様、テクスチュアは奥深くセンシュアル
料理人のインスピレーションをかき立てます。

高品質の皿々に魅せられ、国内のシェフたちからはもちろん、
ニューヨークのデビッド・プーレ氏、
フランスのトロワ・グロ氏、ティエリー・マルクス氏、ジャン=フランソワ・ピエージュ氏などから
高い評価を得、採用されているそうです。

オーナーシェフの中山氏が熊本出身ということで、
本日の「白洲塾」の為に特別にご用意頂いたメニューに合わせるお酒は
全て九州産。



丁度、白洲先生監修の「2月堂焼経と日の丸盆」の展覧会が
6月14日~28日「東大寺本坊大広間」にて開催されました。

白洲先生曰く
「古美術は長い年月様々な人の手を経てなお存在し続ける。
車などの消費財と違い“循環”し、消費されない。」
古美術品を持つということは、「所有するのではなく、一次預かりしている」とのことです。



白洲先生曰く、
日本には巾広い「日本らしさ」「遊び心」がある。
時代が変わってもそれはあり続け、それが面白い。
日本の本質的なものをこれからも探していきたい。

中山シェフからフランスのお話を伺いました。



今、フランスで日本人の料理人が多数活躍しているのは
日本人らしさを出すことで、フランス人にはないものが評価されているとのこと。
一つには包丁捌き。
包丁の使い方で素材の切り口の光り具合が違う。
又、切りながら盛り付けることは日本人にしかできないそうです。
フランス人は一連の動作を一緒にできないとの事に
一同びっくりしました。

逆にフランス人の料理の特徴は、肉の塊を焼くことに代表される
盛り上がる感覚。
興奮してくる、気分が上がっていく、
下がらないイメージです。
それに対して日本料理は、ほっとする、安心する感覚。
日本らしさのイメージがありますね。

3回の「白洲塾」を振り返り
ある方は「長続きしない自分が3回続けて参加したのは自分でもびっくりですが
白洲さんの話から毎回新たな気付きを頂き、引き込まれました。
勿論料理やお酒も美味しいのですが、
誰と食べるか、時間を共有するかが重要だと思いました。」



又、海外の方の中で生活している方は、
「日本にはポテンシャルが高いものが沢山あるのに、まだまだ伝えきれていない。
自分がしっかり伝えられるようになるために、こんな機会をもっと経験したい。」



又、別の方は「3回通して参加できて一番財産になったのは、
白洲さんが生きてこられて経験されてきた事の、
エッセンスみたいなことをこの時間で共有頂けたっていうことです。
自分自身では経験できない事、感じられない事を白洲さんは経験されてきて、
それを言葉として浴びせて頂いたので、今後の自分に活かしていけたらと思います。」

「白洲塾」はまさに白洲先生の経験を共有する場となりました。
参加者それぞれの糧になったことでしょう。

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